季節の旬の魚・初カツオ

暖かい海を好み、日本近海を回遊する鰹。日本に近づくのは、九州南部を皮きりに黒潮に乗って
太平洋を北上する。フィリピン、台湾、南西諸島を経て日本列島の太平洋岸に現れる黒潮ルート
3月中旬に九州南部に近づき、4月始めに四国沖、4月中頃に紀伊半島、5月に伊豆・房総沖北
上を続け、6月には常磐沖、7~8月には黒潮と親潮のぶつかる三陸沖まで達し、親潮の勢力が
強くなる9月頃にUターンして南下を始めます。
「初鰹」または「上り鰹」と呼ばれるのは、この黒潮に乗って北上する鰹のこと。古くは5月頃
関東近郊の漁港に水揚げされる鰹を初鰹と呼んでもてはやしていましたが、現在では3~4月頃
九州・四国・紀州沖で獲れたものが陸送便で各市場に入荷される。一口に初鰹と言っても、北上
を始めたばかりのこの鰹は脂の乗りはほとんどないものの、魚体の色つやも良くさっぱりとした
味わいが特徴。関東近海に来るころにはほどよく脂も乗っており、魚体も大きくなってきます。
さらに北上から南下に転じる東北沖では「初鰹」と「戻り鰹」の季節的な味わいの違いはほとん
どありません
★「女房を質に入れてでも食べたい」初鰹
★「目に青葉 山ホトトギス 初カツオ」